遮熱とは、日射熱の流入を防ぐ事で、イメージ的には、夏の日差しで暑!!ってのを、防ぐ感じです。
それに対して、断熱とは、熱の伝導を抑える事で、ステンレス製のポットみたいに、暖かさを逃がさないようにする感じです。
ざっくり言いますと、遮熱フィルムは、夏場のお部屋が暑くて、冷房が効きづらい時に有効で、断熱フィルムは、冬場の窓際が寒くて、暖房が効きづらい時に有効なイメージでいいと思います。
次からは、それぞれをちょっと掘り下げてみます。
遮熱フィルムは、主に、太陽光に含まれる、熱の元となる近赤外線を、反射、吸収する事で、日射熱の流入を抑えます。
遮熱性能を表すものに、遮蔽係数というものがあり、その数値の低いフィルムが、より遮熱性能か高いという事です。
ここで、遮熱フィルムを貼ると、実際どのくらい温度の違いがあるのか?ってことになりますよね。
メーカーのサンゲツさんが、フィルムを貼った窓ガラスと、貼っていないガラスの窓際の温度比較をしたグラフによると、遮蔽係数0.85のフィルムで、最大約7℃、遮蔽係数0.65のフィルムで、最大約14℃という結果が出ています。
もちろん、その効果を保証するものではないのですが、結果として確実に温度の差がでます。
ちなみに、メーカーの3Mさんが、検証動画も出されているので、良ければご覧になってください。
断熱フィルムは、熱の伝導を抑えるので、冬場の窓ガラスが外の冷気で、冷たくなりにくくしたり、室内の暖房熱の元である、遠赤外線を反射する事で、暖かさを逃がさないようにします。
断熱性能を表すものに、熱貫流率というものがあり、その数値の低いフィルムほど、断熱性能が高いという事です。
こちらも、実際どのくらい温度の違いがあるのか?ってことになりますよね。
サンゲツさんが、冬場の窓ガラスの表面温度の比較をしてくれてます。
外気温6℃の環境下で、20℃の暖房をつけた際の窓面を、サーモグラフィ比較すると、熱貫流率4.5の断熱フィルムで、約7℃ほど差が出ます。
もちろん、こちらも、効果を保証するものではないですが、結果として確実に温度の差が出ます。
それぞれの効果を解説しましたが、これらを踏まえての補足です。
断熱フィルムは、遮熱効果も合わせて備わっているものがほとんどなので、年間を通してお部屋の温度を快適に出来ますが、多機能ゆえに、価格も高めです。
例えば、リビングなど、人が長く滞在するような場所には、断熱フィルム、玄関や廊下など、長く滞在しないような場所には、遮熱フィルムといったように、状況に応じて、フィルムを選ぶといいでしょう。
また、遮熱、断熱フィルムには、目隠し効果のあるフィルムも多くありますので、外からの視線が気になる場合には、そちらを選びましょう。
もちろん、透明タイプもあります、ただ、フィルムの構造上、やや色が付いていたり、性能を高めた為に、少し暗くなるものもありますので、施工前に実際のフィルムで確認される事をお勧めします。
あとは、遮熱効果のあるフィルムを貼ると、冬は寒く感じるのでは?と思うかもしれませんが、日射熱を完全に遮断できる訳では無いので、いわゆる冬場のぽかぽか感は、そこまで感じられなくなることはありませんので、ご安心ください。